
【2025年9月最新】生成AIでリサーチ(市場調査)が行えるって本当?おすすめツールや利用方法を徹底解説!
株式会社C And 代表取締役
市場調査や競合調査といったリサーチの際には、膨大なデータや情報を収集し、それらを分析する必要があります。
そんなリサーチ業務に生成AIを活用することで、リアルタイムで更新されていく膨大なデータとその分析を瞬時に行うことが可能です。
本記事では、AIでリサーチを行う方法やおすすめのツール、注意点などを解説します。
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目次
リサーチ業務にAIを活用できるって本当?
AIを活用すればリサーチ業務をより効率よく行うことが可能になります。
リサーチ業務にAIを活用することで膨大なデータを瞬時に分析し、要点や求める情報のみを抽出することが可能です。
AIツールに指示や条件を出すことで、AIが分析した情報を読みやすいように簡潔にまとめます。
さらに、要点の中でより詳細に知りたい部分があった場合、「〇〇の部分についてもっと詳しく教えて」と指示を出すと深掘りを行うことも可能です。
リサーチ業務におすすめのAIツール
効率よくリサーチ業務を行うためには、どのAIツールを使うかは非常に重要です。
ここでは、特におすすめの生成AIツール4つをご紹介します。
リサーチ業務におすすめツール一覧(最新版)
・サッと必要な情報をリサーチしたい人や詳細なリサーチや深掘り分析をしたい人におすすめ
・ChatGPTのモデルを質問に応じて切り替えることができる
・拡張機能としてChromeに追加することができる(ChatGPT Search)
・リサーチ結果を資料としてまとめたい人やAIによる誤情報を防ぎたい人におすすめ
・大量データ収集、競合分析、レポート作成を一括自動化
・画像、マインドマップ、レポートを生成することが可能
おすすめのAIツールの詳細解説
ChatGPT

ChatGPTの特徴
- 目的に合わせて様々なモデルを使用することができる
- 内容を表にしてまとめることも可能
- 拡張機能でChromeにChatGPTを追加することができる
ChatGPTはテキスト生成に優れたAIツールで汎用性が高く、市場調査に活用することも可能です。
市場分析においては以下の2つの使い方があり、それぞれの目的に応じて使い分けることで調査効率を高められます。
ChatGPT Search
ChatGPT Deep Research
このように、ChatGPTは「Search」と「Deep Research」の2つのモードを使い分けることで、幅広い市場調査のニーズに対応可能です。
Genspark

Gensparkの特徴
- 要約レポートの自動作成
- 並列検索でより多くの情報を集めることができる
- AIがまとめた情報が正しいのか確認することが可能(ファクトチェック)
Gensparkは、最新の生成AI技術を結集した「AIエージェント」を備えた高機能プラットフォームです。
このAIエージェントはユーザーからの指示を受けて自律的に「思考」「計画」「実行」までをこなし、複数のAIモデル(GPT-4oやClaude 3.7など)や80以上の専門ツールと連携して膨大なデータの収集・分析を行います。
また、テキストだけでなく画像や音声も処理可能で、競合分析や顧客動向の調査、さらには調査結果をまとめたレポート作成までを一括で自動化できるため、複雑かつ大規模な市場調査を効率よく進めたい方に特に適しています。
さらに、ファクトチェック機能や並列検索(*)により情報の信頼性と作業のスピードも両立でき、市場分析の精度とスピードを両立させたい方におすすめのツールです。
例えば、「犬」という単語が検索に含まれていた場合、「ペット」という単語が同義語であることを理解し、幅広い情報を集めてくれます。
Felo

Feloの特徴
- 範囲を絞って検索することが可能
- マインドマップやスライド資料を自動で作成
- モバイルアプリから使用することが可能
Feloは日本発のAI検索エンジンです。
アカウント登録なしで使用することができるため、利用までのハードルが低いです。
検索を行った場合、その結果と関連する質問を提案します。関連質問により、内容の深掘りを簡単に行うことができるのです。
さらに、フォーカス機能を使えば、「SNSの口コミ」や「論文」など範囲を絞って検索を行うことも可能で、リサーチ業務に適しています。
また、Feloでは検索結果を元にマインドマップや、スライド資料まで自動で生成してくれます。スライドの内容は自身で編集することも可能です。
Feloでスライドの土台を作り、その後自分で編集することで、作業の大幅な効率化が見込めます。
回数制限もなく使用することができ、大規模言語モデルLLMを使用したプロ検索も、1日5回まで無料で利用することができるため、日常生活でのリサーチには無料版でも問題ないでしょう。
モバイルアプリでも使用することができるので、日常生活で疑問に感じたことをすぐに解決することができるでしょう。
Perplexity

Perplexityの特徴
- AIからの逆質問で精度の高い回答が得られる(有料機能)
- 友人を有料プランに招待することで双方に割引
Perplexityはログインなしですぐに使用することができるAIツールです。
Perplexityの最大の特徴は、こちらの質問に対してAIが逆質問を行うことで検索範囲を絞り、精度の高い回答が得られる点です。
例えば、「東京で子供連れでおすすめのレストランを教えて」と質問した場合、「子供は何歳ですか?」とAIによる逆質問があります。子供の年齢により必要な機能は異なるため、年齢を質問することで質問者のニーズに合う回答を得ることができるのです。
有料機能を使用すれば、ClaudeやChatGPTの最新モデルを使用することができます。さらに、「SNSの口コミ」や「論文」など範囲を絞って検索を行うことも可能です。有料機能を使用することで画像生成も行えます。
Perplexityには紹介制度があり、有料プランに友人などを招待することで双方の利用額が半額になる特典もあります。
Perplexityは有料機能が多いため、日常生活での疑問を解決したいという方よりも、業務などでがっつりリサーチや調査を行いたいという方におすすめのツールです。
ChatGPTでリサーチ業務(市場調査)を実践
様々なAIツールの中でも特におすすめなChatGPT Deep Researchを使用してリサーチ業務(市場調査)を実践していきます。
Deep ResearchはChatGPTの高度な文章生成力に加え、GensparkやPerplexityのような明確な出典提示機能を組み合わせたツールです。
実践に入る前に、Deep Researchを使う上で注目したい機能についてご紹介します。
ChatGPT Deep Researchを使う際のポイント
- 引用元を掲載してくれる
- 生成結果をさらに深堀る
- マインドマップを作成してくれる
- 要点レポートの生成
今回は上記のポイントを押さえながら、ChatGPT Deep Researchを用いて「日本国内のサブスクリプション市場」の調査を実践してみようと思います。
①市場調査と引用元のチェック
まず、ChatGPT Deep Researchで「日本国内における、動画配信サービスのサブスクリプション市場を調査して」と指示を出します。すると、多くのソースから情報を集めその内容をまとめてくれます。
以下の図は、実際にChatGPTが要約した内容の一部です。

「サブスクリプション市場を調査して」という問いに対して、現状から今後の展望が分かりやすくまとまっています。
また、回答内容として上図以外にも「サービスのシェア率と特徴」、「ユーザー動向」、「今後の市場予測と注目トレンド」についても詳細にまとめられていました。
このように市場の調査をしてくれますが、文末にある番号部分をクリックすることでその文章がどこから引用された情報であるのかを確認することもできます。これを活用することで、生成内容についてのファクトチェックもでき、AIによる誤情報を防ぐことにつながります。
②チャットでさらに深掘り
①で生成されたリサーチ結果に対して、さらに質問し深ぼることで生成内容を自分が求めるレベルまで高めることができます。
読んでいて気になる箇所やもっと詳しく知りたい箇所なのがある場合、その旨を伝えることでさらなる情報を生成してくれます。質問の候補がいくつか用意されているので、この候補から気になるものを質問してみるのも良いでしょう。
今回は、質問候補の一つである「今後の市場予測と注目トレンド」の「料金プランの多様化」について深掘りの質問してみました。以下はChatGPTの出力の一部になります。


このように、ChatGPTが出力した内容に対し、追加で質問を投げることでより自分の意図にあった情報にたどり着きやすくなります。
③マインドマップを作成する
ChatGPT では、要約だけでなくマインドマップも作成してくれます。
以下は「日本国内における、動画配信サービスのサブスクリプション市場について、マインドマップにまとめて」という入力に対して、実際にChatGPT Deep Researchが作成したマインドマップです。

マインドマップとは、人が頭の中で自然に行っている思考を可視化することで頭の働きを活性化したり、発想を広げたりする意味を持ちます。それだけではなく、多くの情報を一つの表にまとめることで、内容が頭に入りやすく理解も深まります。
情報量が多く複雑な場合は、マインドマップにまとめてもらい、そちらを見ることで情報を整理することができるでしょう。
AIでリサーチ業務を行うことのメリット
AIを活用してリサーチ業務を行うことにはメリットが多くあります。
AIを活用してリサーチ業務を行うことのメリット
- 効率的に情報を集めることができる
- リアルタイムな情報を扱うことができる
- レポートにしてまとめてくれるため情報が整理される
効率的に情報を集めることができる
情報収集とそれらのリサーチの双方をAIが担うことで、リサーチ業務の効率が飛躍的に向上することが期待できます。
リサーチの際には、過去のデータや国内外の情報まで幅広いデータを収集し、それらのデータをまとめ、分析するといった工程が必要でしょう。これらの業務には、非常に多くの手間とコストがかかります。
しかしAI技術を駆使した検索エンジンを活用することで、膨大なデータを瞬時に集め、必要に応じて翻訳・要約することができ、飛躍的な業務効率の向上が見込めます。
リアルタイムな情報を扱うことができる
AIを活用することでリアルタイムの情報を扱うことができるようになります。
市場の状況は常に変化しますし、その都度情報は更新され続けます。
先述した通り、市場調査を行うには膨大な情報が必要です。その情報をリアルタイムで追うことには限界があります。
AIを活用し、「今年の情報を教えて」や「最新の情報を教えて」と条件を与えることで常に新しい情報を扱うことが容易になるでしょう。
レポートにまとめてくれるため情報が整理される
膨大な情報を扱うと内容が整理されず、理解することに時間がかかってしまいがちです。
しかし、AIの検索エンジンを活用することで、レポートとして情報をまとめることや、表を作成すること、頭に入りやすいようマインドマップまで作成することが可能です。
これにより、情報の整理、理解に時間がかからず、深掘りや分析に時間を費やすことができるので効率的です。
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AIでリサーチ業務を行う際に注意すべき点
AIは便利ですが、注意すべき点もあります。
AIで市場調査を行う際に注意すべき点
- 誤情報の可能性
- 機密性の高い情報の取り扱いに注意する
誤情報の可能性
ハルシネーションというAIが事実に基づかない情報を生成する現象が起こる可能性があります。
AIは、インターネット上の膨大なデータを学習して動作しますが、その全ての情報が常に正確であるわけではありません。
AIが生成するコンテンツや回答に誤情報や偏った情報が含まれる可能性があります。
生成AIは便利ですが全てを正しいと思わず、実際に自分でもその情報が正しいのかを調べる事が重要です。AIを使用する際には、便利さに依存せず業務のサポートとして使用しましょう。
機密性の高い情報の取り扱いに注意する
AIを活用する際に注意したいのが情報漏洩のリスクです。
AIはクラウド上で運用されるため、業務データやユーザーが入力した情報が漏れる可能性があります。
また、AIは機械学習を基盤としているため、入力したプロンプトは学習データとして使われる可能性があります。機密情報を入力することで、意図せず情報漏洩につながる恐れがあるのです。
生成AIを利用する際には、個人情報や機密情報を入力しないよう注意を払う必要があります。
身近な業務にAIを活用してみよう
リサーチ業務を行う際にAIツールを使用することで、常に更新され続ける膨大な情報を効率よく扱うことが可能です。
さらに、要約してくれたり、表を作成してくれたりと様々な機能があるため、情報を整理し、理解することが容易になります。
リサーチ業務の他にも、Excelや壁打ち、人事業務など幅広い業務に対し生成AIは効果を発揮します。
生成AIを使いこなして、日々の業務を効率化を目指しましょう!!
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木俣太地
また、前職の株式会社MIXIで培ったブランドプロモーションスキルを活かし、話題化戦略を意識した制作した生成AI活用のアニメCMは、Xにて680万インプレッションを記録。幅広い形で生成AIを活用して、企業の課題解決に貢献。